兵役期間は短縮になる
気になるのは、勤務がどのくらいの期間に及ぶのか、ということ。
わかりやすく言えば、現役兵よりは数カ月長くなるのが普通だ。
たとえば、陸軍の場合は兵役期間が21カ月だが、社会服務要員になると24カ月というのが一番多い。
要するに、現役兵より3カ月ほど兵役期間が長いということになる。しかし、2018年10月から兵役期間が段階的に短縮されており、社会服務要員の期間は最終的に21カ月となる。
給料に関しては、現役兵とまったく同じ金額が支給されることになっており、月に3万円くらいというのが2018年の基準になっている。このほかに、食費や交通費などが支給されている。
いまの韓国では、芸能人が社会服務要員になるというと、批判的な声が寄せられることがある。
やはり、現役兵として行くよりは、「楽な兵役をこなしている」と思われてしまいがちなのだ。
ただし、社会服務要員も立派な兵役であり、それを務め上げることで大きな責任を果たしている。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化と、韓流および日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』。