ドラマが未完成だった
大きなミスとは、たとえば話の筋が逆になること。時間の流れで後に入れる場面を前に持ってきてしまって、ストーリーの辻褄(つじつま)が合わなくなってしまったりする。これは致命的なミスだが、編集に余裕がないからこういう放送事故が起きてしまう。
なお、韓国ドラマに回想シーンが多いのも、撮影の分量を少なくして放送時間を確保するための苦肉の策なのだ。
中でも、特に大きな放送事故として記憶されるのが、イ・スンギ主演のドラマ『花遊記』(ケーブルテレビチャンネルtvN)だった。
それは、2017年12月24日に放送の『花遊記』第2話のときで、途中から放送が中断して画面はtvNの番組宣伝が続き、結局は最後までまともに放送できなかった。
tvNは編集作業の遅れを認めた。特に、CG(コンピュータ・グラフィック)の処理に手間取って、放送分のドラマを完成させられなかったのだ。さらに、第3話以降も放送延期に追い込まれている。
こうした放送事故を防ぐためには事前の準備がとても大切なのだが……。
文=「ロコレ」編集部