〔5.朝鮮半島の歴史〕
有史以来、小国が割拠する状態だった朝鮮半島も、4世紀以降には北部の高句麗(コグリョ)、南西部の百済(ペクチェ)、南東部の新羅(シルラ)という三国が鼎立する三国時代を迎えた。
軍事的には高句麗が最も強力だったが、6世紀末に中国を統一した隋に度重なる侵略を受け、これを撃退したものの国力を疲弊させた。隋を滅ぼして中国の覇者となった唐も朝鮮半島に領土的野心を見せ、新羅と連合した。まず連合軍は660年に百済を滅ぼし、続いて668年に高句麗も破った。
その後、新羅は唐の勢力を追い出すことに成功し、676年に朝鮮半島で最初の統一国家を打ち立て、首都の慶州(キョンジュ)を中心に高度な仏教文化を発展させた。
新羅のあと、朝鮮半島は高麗(コリョ)王朝、朝鮮(チョソン)王朝と続き、1910年に日本の統治下に入った。1945年に植民地支配から解放されたが、1948年に、南部の大韓民国と、北部の朝鮮民主主義人民共和国に分裂。1950年には朝鮮戦争が勃発したが、1953年に休戦となり、現在に至っている。
文=「ロコレ」編集部