意を決した首陽大君
金宗瑞や皇甫仁は、世宗の三男で首陽大君の弟である安平大君(アンピョンデグン)を後ろ盾につけた。
これによって、首陽大君派と安平大君派の対立は避けられないものとなった。
首陽大君は、自分のもとに集まった同志たちと論議を重ねるも、中には逃げ腰になる者や慎重に行動しようとする者がいて、なかなか話が進まなかった。一度は決意が揺らいだが、最終的に決心してわずかな従者を連れて金宗瑞の屋敷に向かった。
彼は屋敷に着くと、門の前では、金宗瑞の息子である金承珪(キム・スンギュ)が数人の知り合いと談笑していた。首陽大君は、彼に金宗瑞を呼んでくるように頼んだ。しばらくして姿を見せた金宗瑞は、首陽大君を中に招き入れようとした。しかし、警戒していた首陽大君は暗くなっていることを理由にその誘いを断った。
いつまでたっても首陽大君が屋敷に入ろうとしないため、金宗瑞は自ら彼の近くに寄っていった。
門の前から人払いをした首陽大君は、「これを読んでほしい」と書状を取り出した。それを受け取った金宗瑞は、もう日が落ちていたので、月明りに照らして読もうとした。
その瞬間を見逃さなかった首陽大君は、従者に合図を送った。すると、従者の1人が隠し持っていた鉄槌で金宗瑞を殴り倒したのである。
一瞬の隙をつかれて地面に倒れ込んだ金宗瑞。それを知った息子の金承珪が倒れた父親を守ろうと体の上に覆いかぶさったが、そんなことは関係ないと言わんばかりにもう1人の従者が刀を取り出して2人を切りつけた。(ページ3に続く)
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