これから楽しめる済州島の旅1「島の全体像」

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朝鮮半島の南の海上に浮かぶ済州島(チェジュド)は、テレビドラマや映画のロケ地によく使われる。風光明媚で魚介類も絶品。テレビドラマの名場面を思い浮かべながら、ゆっくりと旅するのに最高の地だ。

済州島の雄大な景観




「三多島」と「三無島」

済州島の済州国際空港は、島の北側のほぼ中央の位置にある。国際リゾートの中心となる南西部の中文(チュンムン)にはロッテホテルや新羅(シルラ)ホテルなどの高級ホテルがあるが、その中文までは空港から車で40分くらい。途中の景色も雄大で、車窓からの眺めをたっぷり楽しめるだろう。
今は韓国の一地方になっている済州島も、かつては「眈羅(タムラ)」という独立国だった。日本でもその存在はよく知られていて、7世紀の遣唐使は大陸に向かうときに船で済州島のそばをよく通った。しかも、荒天のときは何度も済州島に漂着した。661年、第四次遣唐使も済州島に漂着。そのとき、耽羅は王子が付き添って遣唐使の一行を日本に送還したと「日本書記」に記されている。このことを見ても、日本と友好的な関係を保っていたことがうかがえる。
その耽羅も、領土的野心が強かった高麗王朝によって支配下に置かれ、「済州」という地名に改められた。そして、今に至っている。




済州島の形はきれいな楕円形で、島の中央には1995mの漢拏(ハルラ)山がそびえている。この山は過去に何度も大規模な爆発を繰り返しており、今も海岸には溶岩の固まりが残っている。典型的な火山島なのである。海岸線は253キロに及び、一周するのに車で5時間ほどかかる。
済州島は古くから「三多島」と呼ばれた。この「三多」に該当するのは、風と石と女。南海上に浮かんでいる孤島なので風が強く、漢拏山の噴火の影響で岩も多い。この「二多」は納得できるが、女性が多いと言われていたのは根拠不明。済州島の女性は働き者なので、目立って数が多いように思えたのかも。
同時に、済州島は「三無島」とも呼ばれた。これに該当するのは、泥棒、乞食、門。かつては島の中で濃密な同族社会を形成していたから、ほとんどが顔見知り。それが、「三無」の根拠になっていた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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