韓流スターの兵役入りのニュースが芸能界を賑わせている。そうした情報に接するたびに、思い出すのは東方神起のユンホと俳優のヒョンビンのことだ。2人は芸能人の兵役に対するイメージを大きく変えるきっかけを作ったと言える。
変化を促した立役者
日本になくて韓国にある社会制度……その最たるものが徴兵制だ。
韓国の青年男子には兵役の義務がある。
芸能人であれば、2年近くも活動を休止せざるをえないので人気に深刻に響く。それで、かつて「兵役は芸能人の墓場」と呼ばれた。
しかし、事情は大きく変わってきた。
それは、東方神起を見れば一目瞭然だろう。ユンホもチャンミンも兵役で活動に空白期間が生まれたが、芸能界に復帰後は、変わらぬ人気を維持して、さらに素晴らしいステージを披露している。
もはや、「兵役は芸能人の墓場」と言う人はいなくなった。
それほど兵役に対する印象が芸能界で変わってきたのだが、その変化を促した立役者と言えるのが、ユンホとヒョンビンではないだろうか。
改めて2人の兵役を振り返ってみよう。
東方神起のユンホは、2015年7月に入隊した。
この時点ですでに芸能兵(芸能界出身で軍の広報活動をしながら兵役を全うする人たち)は廃止になっていた。そこでユンホは第26師団の軍楽隊に入った。
兵役期間中、ユンホは軍楽隊の一員として軍の広報イベントや社会的な慈善活動に引っ張りだこだった。各種ステージで見せた躍動する姿……彼ほどスターという存在と兵役という義務を両立させた人は他にいないのではないか。そんな印象を持つほど、ユンホの活動は際立っていた。
そればかりではない。
ユンホは兵役中に「特級戦士」に選ばれている。これは、体力・射撃技術・軍務態度で最高レベルの人に与えられる名誉だ。
本来は軍楽隊の練習に集中しているので、体力や射撃技術でトップレベルに行くのは難しいのだが、その超難関をユンホは一気に越えてみせた。
兵役の期間中にどれだけ努力したのか。
そのことが瞬時にわかる「特級戦士」への選抜だった。
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