サムスンはいかにして「世界のブランド」になったのか(後編)

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スピードが売り

日本の半導体メーカーはメモリー(パソコンの中でデータを記憶したり読みだしたりする部分)の生産では1980年代半ばから世界のトップを走っていて、サムスンも1990年代の初めに技術料を払ってでも日本の企業と提携を結びたいとやっきになっていた。しかし、日本のどの企業もサムスンの申し出を門前払いした。
その屈辱は痛手だったが、逆にそれがバネになった。




サムスンはアメリカで半導体に関わる技術者や研究者を大量にスカウトし、「日本を絶対に追い越す」をスローガンに企業が一丸となって新しい技術の追求に取り組んだ。その成果が、日韓の逆転現象を生んだ。
それ以後も、サムスンは大胆な投資と集約的な研究・量産システムを両輪として果敢に突っ走った。
何よりも、スピードが売りだった。素早く需要動向をつかんで短期間に開発から量産にもちこむ速さは他の企業では真似ができなかった。ここにも、意思決定から行動までが早い韓国人の特性がよく現れていた。(ページ3に続く)

サムスンはいかにして「世界のブランド」になったのか(前編)

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