健康ランドはジャグジーバスや薬湯、サウナ、マッサージや食堂など、一日中楽しめる大規模な公衆浴場だ。韓国にもチルジルバンという低温サウナを主体とする、健康ランドに似ている温浴施設が急増している。中でも伝統的なハンジュンマク(汗蒸幕)はとても人気が高い。
若者のブームになっているサウナ
サウナとはフィンランド語で発汗目的の蒸気浴のことだ。フィンランドのロウリュ、ドイツのアウフグース、韓国ではハンジュンマクなど様々な構造のサウナがある。
日本が湯船に浸かる感覚で、サウナを利用している国は多いようだ。
フィンランドのロウリュは熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させて、体感温度を上げ発汗を促進する。
ドイツではアウフグースと呼ばれ、ストーンから発生した水蒸気をスタッフがタオルなどで扇ぎ、利用者に熱風を送るなどでイベント的に楽しまれている。
韓国のハンジュンマクは15世紀の文献に出てくるほど歴史がある。薬石と黄土を積み上げて作ったドーム内で、松の木を燃やし自然発生する遠赤外線で、体を芯から温める温熱療法だ。約90℃から100℃と高温多湿のため麻袋をかぶり、着衣をして入る。
大きなピザ釜のような形のドームに入った瞬間汗が噴き出し、ピザ釜で焼かれているイメージだ。
ストレスの解消、自律神経を整える、冷え性の改善などや美容美肌効果も認められる。
ハンジュンマクで汗を流したら入浴する。アカスリで角質を取り、オイルマッサージ、パック、シャンプーなど全身をピカピカにしてくれるコースもあるようだ。
サウナスパでリッチな気分と美肌を手に入れるために、韓国へ行く女性の心理はよくわかる。
日本ではサウナ通いの若者が増えている。
灼熱のサウナとしびれるような水風呂、という刺激を直接体験するとによって得た緊張感。それが、頭の中をすっきりさせ多幸感を感じるらしい。
疲労回復、美容、自分の身体と向き合う、と目的はそれぞれのサウナは、自分に合った楽しみ方で爽快感を感じたい。
文=海山 文美(みやま あゆみ)
生活エッセイスト。東京生まれ。動物の編みぐるみを中心とした編み物作家として活動しながら、ライフスタイル全般を見つめ直すエッセイストとして執筆中。生活に根付いた身近な出来事を書いています。趣味は植物鑑賞、テニス、水泳。