朝鮮王朝三大悪女を興味深く紹介する新刊「朝鮮王朝の歴史と人物」

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新しく発行される「新版 知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物」(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/実業之日本社発行/9月6日発売)には、朝鮮王朝の面白い話がたくさん載っている。その中から、今回は朝鮮王朝三大悪女について紹介しよう。三大悪女と言えば、張緑水(チャン・ノクス)、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)、張禧嬪(チャン・ヒビン)である。彼女たちは、どんな最期を迎えたのか。

康熙奉(カン・ヒボン)著「新版 知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物」(実業之日本社発行/9月6日発売)




それぞれの運命

まずは張禧嬪から。
彼女は19代王・粛宗(スクチョン)に寵愛された女性だ。「朝鮮王朝実録」が何度も記したように、絶世の美女だったという。
その美貌によって粛宗に愛されて側室から王妃に昇格したのだが、後にトンイこと淑嬪(スクピン)・崔氏(チェシ)の登場によって張禧嬪の運命も変わった。彼女は再び側室に落ちた後、復位した仁顕(イニョン)王后を呪詛(じゅそ)したという嫌疑を受けて1701年に死罪となった。
次に張緑水について。
彼女は、10代王・燕山君(ヨンサングン)の側室として知られた女性だ。贅沢三昧な暮らしに明け暮れ、暴君の燕山君と一緒に国家財政を危うくした。
結局、燕山君は1506年にクーデターによって王宮を追われたが、側室だった張緑水も暴君の追放によって命を奪われる結果になった。
彼女はよほど恨みを買っていたのだろう。首をはねられた後に、市中に遺体を放置された。その遺体に向かって人々が石をたくさん投げたので、そこに石塚ができたと言われている。




最後は鄭蘭貞である。
彼女は、11代王・中宗(チュンジョン)の三番目の正室だった文定(ムンジョン)王后の手先となった女性だ。
文定王后の弟が尹元衡(ユン・ウォニョン)で、彼も姉の引き立てによって大出世をしたのだが、その妾となったのが鄭蘭貞であった。
結局は、尹元衡の妻を殺して自分がその後釜に座り、さらには文定王后の意向を受けて数々の悪事を働いた。
鄭蘭貞の運命は、1565年に文定王后が世を去ってから一転した。強力な後ろ盾を失った尹元衡と鄭蘭貞は、それまでの悪事の数々によって復讐されると恐れ、すぐに王宮から逃げだして、地方でひっそりと暮らした。しかし、追っ手の追及から逃れられないと覚悟した鄭蘭貞は先に自害し、後から尹元衡も自らの命を絶った。
以上のような朝鮮王朝の出来事が「新版 知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物」では紹介されている。




〔著者〕
康 熙奉(カン・ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化や日韓関係を描いた著作が多い。主な著書は「悪女たちの朝鮮王朝」「韓流スターと兵役」「いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史」「韓国ドラマ&K-POPがもっと楽しくなる!かんたん韓国語読本」など。最新刊は9月6日発売の「新版 知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物」

〔書籍〕
書名/「新版 知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物」
著者/康熙奉(カン・ヒボン)
発行/実業之日本社
価格/1000円+税
発売/2021年9月6日

〔内容〕
第1章 傑作時代劇が謎めいた歴史を面白く見せてくれる
第2章 王になるとこんな人間になってしまうのか
第3章 わかりやすく読み解く朝鮮王朝の暮らしと制度
第4章 凄い人物が壮大な歴史を動かしてきた!
◇朝鮮王朝なるほどQ&A
◇超・概説/朝鮮王朝の歴史
◇歴代王の一覧表
◇歴代王の系統図

新刊紹介「新版 知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物」

韓国時代劇を面白くするのが王宮で暗躍する政治的な女性たちだ!

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