日本の中年男性が旅先のソウルで実感したことは?

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中年男性3人が日本からソウルへ行った。なるべく韓国の日常を体験したかったので、飛び込みでソウルの韓式旅館に泊まり、裏通りの大衆食堂で食事をした。1泊して朝となり、3人で連れ立って銭湯へ行き、1時間ほどのんびり朝湯につかったあとで小さな大衆食堂に入った。




外観が石とガラスで固められている

食堂で注文した朝食は、カルグッス(韓国風手打ちうどん)だった。
店のアジュンマ(おばさん)は先にキムチとタクワンを出しながら「ちょっと時間がかかるからね」と言った。
食堂には他にも数人の客がいて、アジュンマが一人で切り盛りするからには楽に30分くらい待たされそうだった。
風呂上がりだけに、すぐにビールを注文した。しかし、置いていないと言う。「ウチには朝から酒を飲む客なんかいない」というのが理由だった。
けれど、助け船を出してくれた。となりのスーパー(雑貨店)に売っているから、好きなだけビールを持ち込んでいいそうだ。
こうして、スーパーで買ったビールを飲みながら、朝の食堂で中年男性3人による会話が始まった。




A「ソウルの街が随分ときれいになった。でも、街が石とガラスでできているという雰囲気。それくらい木造が目立たない。かつて朝鮮半島の人は木を使って建物を建て、木造の風合いを大事にしてきたはずなのに……」
B「韓国では古いものがどんどん壊されている」
A「高度成長にともなって建物の造り方に劇的な変化が起こり、普通の住宅でも外壁をレンガやコンクリートで覆うようになってしまった。木造よりコンクリートのほうが裕福な感じがしたんじゃないかな。室内にはまだ木のぬくもりが残っているとしても、外観が石とガラスで固められているのは残念だね」(ページ2に続く)

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