2017年の合計特殊出生率(15歳から49歳までの女性が産む子どもの数)が韓国では1.05だった。日本も少子化の傾向が強いが、それでも合計特殊出生率は1.43だった。韓国はそれよりさらに低く、世界で最も少子化になっていると言われている。
根本的な問題
さらに衝撃的な事態となった。韓国の2018年の合計特殊出生率が1を割り込んで0.98まで下がったのだ。
人口を維持するためには合計特殊出生率が2.07は必要なのに、韓国はその半分にも満たない。まさに、世界最低水準だ。
原因は何だろうか。
まずは晩婚化。女性の初婚年齢の平均が30歳前後となり、子どもを産む年齢の幅が狭くなってきた。
次に、経済的な理由。若年層の失業率が高いうえに、住宅価格が上昇し、子どもを産んで育てる余裕がなくなっている人が多くなった。
さらには、世相の影響。社会的な不安感が出産を躊躇させている、という。
しかし、もっと根本的な問題がありそうだ。
それは、女性の社会進出が活発になっている一方で、子どもを出産して育てる環境の整備が追いついていないということだ。
さらには、男尊女卑の傾向が強かった儒教的な価値観が未だに現在の韓国を縛っているとも言える。
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