今の韓国で朝鮮王朝は「思い出の揺りかご」なのか?

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韓国の新聞を読んでいると、朝鮮王朝時代が韓国で再評価されていると感じる。特に最近は朝鮮王朝に関する記事が目立つ。たとえば、王宮の復元、歴史的史料の発見、伝統行事の復活などが紙面を賑わせている。これは明らかに、韓国の人々が朝鮮王朝にノルタルジーを感じていることの表れなのか。




朝鮮王朝とは何か

かつての韓国は朝鮮王朝に対して否定的だった。
「長く続いた朝鮮王朝の政治的停滞や閉鎖的な社会構造が近代化を遅らせ、それが植民地支配や国家分断の原因になった」
そう考える人が多く、朝鮮王朝は2000年代に入るまでは、イメージがあまり良くなかった。
しかし、経済成長を遂げた今の韓国は、人々が自信を持ち始め、余裕をもって過去を振り返ることができるようになってきた。
加えて、最近は朝鮮王朝を舞台にした時代劇が人気を集めて、マイナスイメージがあった王朝を見直そうという機運が生まれている。
果たして、朝鮮王朝とはどんな王朝だったのか。
一番の特徴は、国王を頂点とする中央集権国家だったということだ。国王の権力が絶対だったので、逆に王位継承がとても混乱したのである。




次の特徴は、国教が儒教だったこと。儒教は人間の序列を認める思想があり、結果的に厳しい身分制度が容認された。現在の韓国が序列社会になっているのも、朝鮮王朝の影響が大きい。
(ページ2に続く)

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