日韓政治問題に翻弄されない「頼もしき韓流」

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ファン層が広がった韓流

2012年8月、当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領が竹島(韓国名は独島〔トクト〕)に上陸して、日韓関係は政治的に悪化した。
2013年2月に就任した朴槿恵(パク・クネ)大統領は「慰安婦問題の進展なくして日韓首脳会談を行なわない」という頑固な姿勢で、日韓の外交は大いに損なわれた。
政治がひんぱんに日韓友好の障害となる。それによって、韓流への関心が薄れる人がいる。その結果、一時的に韓流がすたれたかのような現象も起こる。しかし、その現象のほうが「一時的」だったのだ。
離れた人より残った人のほうが圧倒的に多かった。さらには、新しいファンが増えてきた。特に、10代の女性たちがK-POPに高い関心を寄せている。韓流はファン層を広げているのだ。




今、韓国では空前の日本ブームが起こっている。2017年には国民の7人に1人が日本を訪れている。こんなに高い割合で次々に日本に来る国民は他にいない。それほど韓国には「日本に行ってみたい」という人が多い。
その反面、日本から韓国へ行く人の割合は70人に1人ほどだ。韓国とは10倍の開きがある。しかし、主な理由は北朝鮮問題だ。緊張が緩和されれば、再び多くの日本人が韓国を訪れるようになるだろう。
政治によって韓流が翻弄された時期が確かにあった。それは間違いない。しかし、今の韓流は、政治を乗り越えて独立したエンタメとしての強さを備えている。
今後も「頼もしき韓流」が日本の多くのファンに支えられて定着していく。

文=康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。両親が韓国・済州島(チェジュド)出身の在日韓国人2世。韓国の歴史・文化・社会や日韓関係を描いた著作が多い。韓流雑誌の編集長も10年以上務めた。近著は『朝鮮王朝と現代韓国の悪女列伝』(双葉社)。

韓国の哀しみは韓国にいないとわからない

〔総集編〕韓国はなぜ日本の植民地になったのか

韓国ドラマの根幹をなす「恨(ハン)」とは何か

韓国社会における「対立」の構造について

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