作品こそが最良の教師
当時のチ・チャンウクは『ペク・ドンス』の主演を終えたばかりだった。
この作品について、彼はこう語った。
「朝鮮王朝最強の武人ペク・ドンスは実存した人物なので、僕がこのペク・ドンスという役をどう表現するかが難しかったです。ですから、実際の人物像をそのまま演じるというよりは、キャラクターを新しく作っていくように努力をしました」
作品こそが俳優を育てる最良の教師だが、チ・チャンウクも『ペク・ドンス』でさらなる成長を見せた。
とはいえ、時代劇だけに難しい面も多かった。
「現代劇と時代劇は素材そのものが違います。時代劇は当時の生活などを想像に任せるしかない部分があるので、そういった点が難しかったと言えます」
そう語るチ・チャンウク。彼にはアクションの下地があった。小学校時代からテコンドー、合気道、水泳などを習い、抜群の運動神経を持っていたのだ。(ページ3に続く)