第3回/厳寒期の訓練
宗教活動に熱心な理由
軍隊では、兵士たちの親睦を深める行事も多い。そうした行事を通して、チームワークを固めていくのである。
また、軍隊の中では宗教活動も熱心に行なわれている。特にプロテスタント、カトリック、仏教の場合は、専用の宗教施設が用意されていて、兵士たちは日曜日になると自分の信じている宗教の施設に行って活動を行なう。
韓国はキリスト教と仏教が国民の間で2大宗教になっているが、それにもまして軍隊では宗教活動が熱心にならざるを得ない事情がある。
それは何かと言うと、宗教活動が終わった後でよくチョコパイや飲料水が振る舞われるのだ。そのおやつと飲み物を目当てで宗教活動に加わっている人も少なからずいる。それを笑う人もいるだろうが、軍隊の中では大変切実な問題だ。そのチョコパイをみんながどれだけ楽しみにしているかを想像してほしい。
あまり美味しいものがない軍隊の中で、宗教の活動後に配られるチョコパイはとても貴重なご馳走である。
もちろんPX(売店)では、自分の欲しいものを買うことができるし、かなりの種類が揃っている。しかし、軍隊の給料は1月で15万ウォン(約1万5千円)から20万ウォン(約2万円)である。使えるお金が一般社会に比べて10分の1という感覚なので、大人でも気軽にチョコパイを買うわけにはいかない。
だから、そういうものがタダでもらえる宗教活動は大変貴重な場になっている。(ページ2に続く)