キム・テリとナム・ジュヒョクが主演したドラマ『二十五、二十一』。序盤から最高に面白いストーリーになっているが、一気に大きく動いたのが第2話であった。そこでは何が描かれたのか。
内緒で幸せになろう
時代は韓国で経済危機があった1998年だった。
『二十五、二十一』の第2話では、ペク・イジン(ナム・ジュヒョク)が借金取りに責め立てられる場面があった。彼はひたすら謝ることしかできなかった。その場面をナ・ヒド(キム・テリ)が見てしまった。
謝罪を繰り返すペク・イジンは、「僕は絶対に幸せになりません。おじさんたちの苦痛を感じながら生きていきます」と言って自分を責めた。
その痛みが心底わかるナ・ヒドは、ペク・イジンを校庭に連れて行く。
そして、水道の一つの蛇口をさかさまにして臨時の噴水を作る。
すると、ペク・イジンがすべての蛇口をさかさまにしてスケールが大きい噴水にしてしまう。
喜ぶナ・ヒドの無邪気さがペク・イジンを救っていく。
「これからどんな瞬間にも幸せにならない、と言ったでしょ。私は反対よ。私と遊ぶときだけは、内緒で幸せになるのよ」
そう言って、ナ・ヒドは最高の笑顔を見せた。
そんな彼女を恥じらいながら見ているペク・イジン。
ナ・ヒドの笑顔がまぶしい。
「2人でいるときは、少しだけ秘かに幸せになろう。これは2人だけの秘密よ」
重ねてそう語るときのナ・ヒドは本当に頼もしかった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)+「ロコレ」編集部
『二十五、二十一』礼賛!/第2回「各話のエンディングが素晴らしい」