韓流ブームの広がりによって、東京の中で代表的なコリアタウンになっている新大久保の界隈も人通りが本当に増えてきた。どういうふうに街を歩けばいいだろうか。効果的な歩き方を説明しよう。
大久保通りと職安通り
JR新大久保駅の改札口はとても混雑している。
実際、友人と待ち合わせる際に「改札口で会おうね」と約束する人も多いだろうが、午前11時とか正午とかキリがいい時間になると改札口の前は大混雑になる。そんな人込みの中で待ち合わせをするのは大変だ。そのことを肝に銘じておこう。
待ち合わせた人が来たら、いよいよ韓流の香りがする街に出かけることになる。改札口の真ん前を通っているのが大久保通り。その道を右に行くとすぐにガードがあり、それをくぐると目的のエリアが広がっている。
その前に、大久保通りについて説明しよう。
新大久保駅の改札口を出た場合、目の前の大久保通りを右に行くと明治通りに至るが、左に行くとJR大久保駅に出る。大久保通りは新大久保駅と大久保駅を結んでいるのである。
大久保駅は中央線の各駅電車が停車する駅で、新宿駅と東中野駅の間にある。しかも、大久保駅と新大久保駅の間は徒歩でわずか5分の近さだ。つまり、中野や三鷹方面から来る人は、わざわざ新宿駅で乗り換えて新大久保駅に来なくても、大久保駅で下りて歩いて新大久保駅をめざせばいいのである。
そのほうが、乗り換える手間もなく、交通費も多少は安くなることがある。新大久保駅と大久保駅がとても近いということをぜひ覚えておこう。
早速、歩いてみよう。
新大久保駅の改札口を出て右に曲がってガードをくぐれば、そこからがいよいよ韓流関係の店が増えてくる。心がウキウキしてつい早足になってしまうが、その前に街の全体像を頭に入れておこう。
新大久保のコリアンタウンを形成する軸は、大久保通りと職安通りだ。この二つの通りは350メートルの間隔で平行に走っており、南側でより新宿に近いのが職安通りだ。ただし、今は大久保通りにいるので、まずはこの通りから見ていくことにする。
大久保通りは歩道が狭いのに大勢の人が通行するので、人とぶつかりそうになって歩きにくい。ここは心を落ちつかせてゆっくり歩くようにしたい。
文=康 熙奉(カン ヒボン)