韓国では本当にオーディション番組が花盛りで、そこから多くのアイドルが誕生しています。それは各国で似たような状況かもしれませんが、韓国は特別に熱いのです。それはなぜでしょうか。
今後生き残るためには
今や世界的に注目されるようになった韓国のアイドルは、その高い完成度で特別なカリスマ性を持っています。従来のアイドルは容貌やスタイルなどに重点を置く場合が多く、一時的な話題として人気を得てもすぐにいなくなる場合が多かったのです。
しかし、現在のアイドルは容貌だけでなく、音楽性やダンスの実力などを兼ね備えている完成型です。
以前のファンにとってアイドルは単なる“好きな対象”に過ぎなかったのですが、この完成型アイドルの出現によって、自分もあのようになりたいと思わせるロールモデルとしての見本になりました。
その結果、「将来の夢として芸能人になりたい。特にアイドルになりたい」と考える子供が韓国で急増しました。
一方、2002年にアメリカで始まった公開オーディション番組「アメリカン・アイドル」が人気を得て、似たようなフォーマットのオーディション番組が世界各国で作られました。
韓国でも2009年、ケーブル・チャンネルで放送された「スーパースターK」が絶大な人気を得て、ケーブルと地上波で様々ジャンルのオーディション番組が作られました。このオーディション番組の人気は高く、オーディション番組出身のミュージシャンは今や韓国の音楽界で大きな存在になっています。
アイドルを見て芸能界に憧れを持つようになった子供たちは、オーディション番組を経て自分の夢を実現するようになりました。
しかし、最近になってオーディション番組の審査過程の不正が取り沙汰されています。今後、オーディション番組が生き残るには「審査の透明性をどれだけ確保できるか」が大事だと言えるでしょう。
構成=「ロコレ」編集部