日韓パートナーシップ宣言に至る道を振り返る

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日本の大衆文化の禁止問題

経済に目を転じれば、韓国はオリンピック後に順調に経済を発展させていたが、1997年には深刻な経済危機に見舞われた。しかし、翌年2月に就任した金大中(キム・デジュン)大統領の大胆な経済構造改革が功を奏し、韓国経済はV字回復を果たした。
経済政策で成果を達成した金大中大統領は、日韓関係の改善にも意欲を示した。1998年10月に来日した彼は、小渕恵三首相との間で日韓パートナーシップ宣言に合意し、日韓双方が未来志向で親密な関係を築いていくことが約束された。




この宣言は画期的だった。戦後初めてと言っていいほど、日韓関係は最良の方向に歩みだしたのだ。それにともなって、韓国で日本の大衆文化が段階的に解禁されることになった。
もともと、「日本の大衆文化が韓国に悪影響を及ぼす」という名目で、日本の漫画・映画・テレビ番組・音楽などが韓国の国内で禁じられていた。
しかし、どんなに規制しても、大衆文化の伝播を止めることはできない。実際、海賊版などを通して、日本の漫画や映画や音楽が韓国にあふれかえっていた。なにしろ、カラオケルームに行けば、日本の歌がリストにたくさん入っているほどだった。
そんな二重構造は改善されなければならない。
(ページ3に続く)

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