朝鮮王朝とは何か
――日本でも韓国時代劇は人気がありますね。
康熙奉「NHKを初めとして多くのテレビ局が盛んに放送しています。それだけ見る人が多くなってきて、韓国時代劇に関心を寄せる人もたくさんいます。ただし、あくまでも韓国の時代劇なので、韓国の歴史がわからないと部分的に理解できないところも多いでしょう。特に朝鮮王朝に対して相応の知識を持っていたほうが、韓国時代劇をもっと楽しめると思います」
――朝鮮王朝というのは、どんな王朝だったのですか。
康熙奉「3つの大きな特徴がありました。1つ目は国王を頂点とする中央集権国家だったということです。国王の権力が絶対だったので王位継承があれほどもめたのです。2つ目は国教が儒教だったことです。儒教は人間の序列を認める思想があり、結果的に厳しい身分制度が容認されました。3つ目は官僚同士の党争が激化したことです。そんな派閥闘争は韓国時代劇の格好のネタになりました」
――そうした朝鮮王朝を扱った今回の新刊は、どんな内容になっていますか。
康熙奉「朝鮮王朝時代の歴史的な背景をわかりやすく説明した構成になっています。実際、韓国時代劇を見ている人の中では、どこまでが史実でどこからがフィクションなのかということが気になる人も多いと思います。ドラマを面白くするために、韓国時代劇はフィクションの割合が高いのですが、根底ではしっかりと史実を押さえています。そういう意味で、史実とフィクションの違いを今回の新刊では明らかにしています」
(ページ3に続く)
『七日の王妃』主人公の端敬(タンギョン)王后!離縁後の人生は?
『7日の王妃』の燕山君(ヨンサングン)と晋城(チンソン)大君の関係は?
『七日の王妃』の端敬(タンギョン)王后を物語る赤いチマ岩の伝説とは?