韓国のビックリ/追記編9「祭祀」

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強烈な家族主義の理由

むしろ異国にいる人たちのほうが、本国の伝統をしっかり守ろうとする傾向が強い。我が一族も、冠婚葬祭の簡略化などハナから思っていない。父に教えられた通りに、今も先祖の祭祀を続けているのである。
それにしても、「孝」こそ最高の徳目と考える儒教思想が深く根づいている韓国では、祭祀の数があまりに多すぎる。
私は父から「本来なら五代前までさかのぼって先祖の祭祀をしなければならない」と教わったことがある。




そんなことを数百年にわたって行なってきたと聞くと、「子孫は先祖の墓を守り、数多い祭祀を行なうために存在するのでは?」と思っても不思議はない。
ただ、祭祀は面倒なだけではない。親族がひんぱんに集まる機会があるので、そこで一族の結束を実感できる。
韓国が未だ強烈な家族主義の国であるのは、あまりに多い祭祀が大いに関係しているに違いない。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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