王妃の強い主張とは?
仁祖と仁穆王后のやりとりを『朝鮮王朝実録』から見てみよう。
仁穆王后はこう言った。
「奴(光海君のこと)は同じ空の下で一緒に住むことができない仇(かたき)です。長く耐えてきましたが、私が直接奴の首を斬り落としたい。10年間の幽閉生活を生きのびてこられたのは、ひとえに今日という日を待っていたからなのです。ぜひ仇(あだ)を討ちたい」
こう主張する仁穆王后に対して、仁祖の家来が答えた。
「昔から追放された君主について、臣下の者たちがあえて刑罰を論じることはありませんでした。今まさに下された命令を受け入れることは難しいのですが……」
すると、仁穆王后は仁祖に向かって強く言った。
「即位して私の意をくんでくれるのならば、私のために復讐するのが孝行というものではないですか。奴は自分で道理を破り、私にはかならず晴らさなければならない怨みがあり、これだけは絶対に譲ることができないのです」
光海君を斬首にせよ、という仁穆王后の言葉は強烈だった。(ページ3に続く)
光海君(クァンヘグン)が仁穆(インモク)王后に復讐された日(前編)
https://goo.gl/kMGzf8
光海君(クァンヘグン)の没落!朝鮮王朝の重大な事件簿4
https://goo.gl/kubUCr
仁祖(インジョ)の屈辱!朝鮮王朝の重大な事件簿5
https://goo.gl/FHHVPJ
仁祖(インジョ)はなぜ昭顕(ソヒョン)世子の一家を滅ぼしたのか
https://goo.gl/Tr98s4