エネルギーがみなぎってくる
鶴橋に来ると、五感を大いに刺激される。
「目で市場の壮観な光景を楽しみ、鼻で食欲を刺激するにおいを嗅ぎ、耳で賑やかな売り子さんの口上を楽しみ、舌で滋味豊かな食材を味わい、最後にまとめて気分を高揚させていく」
それが鶴橋であり、ちょっと気がめいっているときに来ると「小さなことでクヨクヨするな」と励まされるのだ。
この、自発的な気分転換がありがたい。
活気がある食堂に入って、冷麺(680円)とチヂミ(350円)を注文する。キムチは食べ放題になっている。
夏を迎えて、冷麺が本当に美味しい。
さらに、キムチを何度でもお替わりできるというシステムを最大限に利用する。
「居心地がいいなあ。さらにもう1回キムチをお替わりしよう」
そんなことを繰り返していると、からだ中にエネルギーがみなぎってくるかのようだった。
文=康 熙奉(カン ヒボン)