〔ツッコミ5〕悪役に感情移入する
韓国映画を見ると、救いようがない悪役がいっぱい出てくるが、テレビに出てくる悪役は、それぞれみんなが人生の中で抱えているものを感じさせる。貧困とか不運とか。そういうものが極まって悪行に走らざるを得なかった事情がわかる。
そうした悪役のほうに感情移入してしまうのも韓国ドラマらしいと言える。むしろ、主役は悪役かもしれない。
〔ツッコミ6〕ヒロインは年上女優
ドラマを作るときに、男女のヒロインを演じる俳優の年齢バランスをあまり考えないのが韓国ドラマだ。
ドラマ『会いたい』を例に取ると、当時のユ・スンホはまだ20歳くらいなのに、彼はユン・ウネの恋人役をやっている。年齢はユン・ウネが9歳も上なのに……。『太陽を抱く月』にしても、キム・スヒョンとハン・ガインの年齢差が気になった。
韓国ドラマのプロデューサーが言っていたが、今の韓国ドラマの悩みは20代なかばで主役を張れる女優が少ないことだそうだ。30代前半に実力派女優が多いので、年齢は上だが使わざるを得ないらしい。
そんな事情があって、20代なかばの男優と30代前半の女優が恋人を演じることがあまりに多くなっている。10歳も上のキム・ヒソンがイ・ミンホとカップルを演じたときも驚いた。姉さんヒロインのなんと多いことか。
日本だと主役男女の年齢差を相当気にすると思う。特に、女性が年上の場合はそんなにないはずだ。
文=「ロコレ」編集部