人々を驚愕させた存在感
朝鮮王朝で一番の悪女といえば、多くの人が張禧嬪(チャン・ヒビン)の名を挙げるだろう。
同じように、後の時代になって韓国で一番の悪女と聞けば、崔順実と答える人が圧倒的に多いかもしれない。
ときの大統領を後ろから操り、政府の高官をアゴで使い、自分の娘を名門女子大学に不正入学させ、財団を作って財閥企業から金を巻き上げる。彼女が怪物でなければ、この世に怪物がいなくなってしまう。
それほどに、韓国の人々を驚愕させた存在感は凄まじい。
朴槿恵を大統領に当選させるために尽力した政治家や高官たちは、彼女が頼っている崔順実と縁を切るように何度も忠告している。崔順実という存在が、いつか朴槿恵の政治的な落とし穴になる危険性を察知したからだ。(ページ3に続く)