兵役も一つのキャリア
現在でいうと、東方神起のユンホが兵役を通して韓国で評価を高めている。
2015年7月に入隊した彼は第26師団の軍楽隊に所属しているが、今年の5月には体力と軍務が超一流の証である特級戦士に選ばれ、韓国の新聞に「大韓民国の息子」と称賛された。
10月2日から6日まで開かれた地上軍フェスティバル(世界最大級の陸軍広報イベント)でも連日公演で大活躍を見せて、さらに評判を上げている。
特に、同じく軍務に励んでいる兵士たちがユンホに熱狂している姿を見れば、彼が男性ファンを新たに獲得したことを実感する。つまり、アーティストとしてもユンホは自らのファン層を広げたのだ。
しかも、兵役を通して随所に見せた「誠実で力強いイメージ」はかならず芸能界復帰後にも生きてくるだろう。
本当なら韓国でも兵役がないほうがいい。しかし、北朝鮮と激しく対峙している現況では、なくすわけにもいかない制度だ。そうであるならば、兵役による空白期間をマイナスに考えるのではなく、自分のキャリアに新しいイメージを付け加えるというプラス面に生かす。そういう意味でも、「兵役が墓場」ではなくなってきたのだ。
(第3回に続く)
文=康 熙奉(カン ヒボン)