注目の記事 PICK UP!

追憶の中の韓国紅葉紀行3

このエントリーをはてなブックマークに追加
img_new

金忠善の子孫たちが先祖を敬う祭祀を行なっている

心地よいマッコリの酔い

祭祀が終わると、墓の周囲で野宴の準備となった。先祖に捧げたものを全員で楽しくいただこうというわけだ。特に、蒸かした鳥肉をナタでぶつ切りにしている光景がそこかしこで見られた。

私は、ヤカンに入ったマッコリ(にごり酒)をお椀になみなみと注いでもらった。米で作った韓国の伝統的な酒で酸味がある。濁りかたにも手作りの感じがよく出ていて、粗野な感じも野宴によく似合っていた。飲んでみると、アッサリしていて酸味が舌に心地よかった。




みんな、顔が赤く染まっていい色になっていた。マッコリの酔いが、血液を通してからだの隅々まで行き渡るようだった。その心地よさを失いたくなくて、勧められるままにさらなる杯を重ねた。

紅葉が美しい秋の1日、友鹿里の人々が自分の先祖を今も敬っていることがよくわかった。

(次回に続く)

文=康 熙奉(カン ヒボン)

ページ:
1 2

3

関連記事

  1. これから楽しめる済州島の旅3「絶景の島」

  2. 康熙奉の「韓国のそこに行きたい紀行」青山島14/田舎に暮らすこと

  3. 追憶の済州島紀行1「象徴的なトルハルバン」

  4. 韓国・南西岸への旅15「白い砂浜」

  5. 追憶の済州島紀行7「感激のヘムルタン」

  6. 康熙奉の「韓国のそこに行きたい紀行」青山島16/大盛りの朝食

  7. 康熙奉の「韓国に行きたい紀行」済州島13/旅の終わり

  8. 韓国・南西岸への旅1「済州港から始める」

  9. 夏休みに初めて韓国に行く人のための「韓国なるほど入門」(前編)

PAGE TOP