大がかりなストーリーに期待!
序盤の展開をベテランが作ってくれたので、英祖(ヨンジョ)を演じるヨ・ジングと、イカサマが得意な風雲児を演じるチャン・グンソクも、うまくバトンを引き継ぐことができる。その点では流れはいい方向に向いている。
あとは、脚本の出来がポイントになるだろう。
第1話と第2話を見ると、クォン・スンギュ氏の脚本はセリフがとても面白い。「なるほど」とうなるような説得力も随所にある。
クォン・スンギュ氏は、過去に『ペク・ドンス』と『火の女神ジョンイ』の脚本を書いているが、人間の欲望をえぐりだすようなセリフに定評がある。加えて、今回は史実を大胆に解釈して大がかりなストーリーを設定にしている。
しかも、描かれる時代が1693年から1728年までで、朝鮮王朝で最もスリリングな時代である。
当時は大事件も多く、時代劇の素材としても申し分ない。それだけに、かならずワクワクするような展開になるだろう。
当然ながら、今後の視聴率アップも大いに可能であろう。
第1話と第2話を総合的に判断すると、『テバク』はかならずしも成功とはいえないが、及第点には達している。
それも、今後の上昇が望める及第点である。
やはり、今後の成功を占うのであれば、それは主役の求心力にかかっている。チャン・グンソクの「過去と決別した決意」がこもった演技に期待したい。
(文=「ロコレ」編集部)