『テバク』の序盤は成功したのか

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ベテラン俳優3人の存在感

14テバク

第1話と第2話はベテラン俳優の演技がすばらしかった(写真/韓国SBS『テバク』公式サイトより)

日本もそうだが、韓国でもケーブルテレビの発展と視聴スタイルの変化で、大ヒット・ドラマもかつてのような高視聴率(たとえば40%以上)を望めなくなっている。現在、超人気となっている『太陽の末裔』は30%以上の視聴率をあげたが、それは2012年の『太陽を抱く月』以来の快挙だった。

韓国のように、ドラマの数が日本よりはるかに多い国でも、もはや30%以上の視聴率をあげることが至難になってきている。逆に、10%を切るドラマは山ほどある。そういう状況を考えると、『テバク』の数字(11.8%と12.2%)は十分に及第点と言える。

しかし、成功かどうかと問われれば、素直に「イエス」とは言えない。もう少し、状況を分析してみる必要がある。

まず、『テバク』の主役を担うチャン・グンソクの出演シーンは、第2話までの間には第1話の冒頭の数分間しかなかった。チャン・グンソクが扮する主人公テギルの出生前からドラマが始まっているので、それは致し方ないことなのだが、やはり主役が出ないドラマというのは不利である。




しかし、第3話以降からチャン・グンソクが登場するので、4月4日の次回の放送が大きなカギとなる。

その登場シーンの数々で、チャン・グンソクが本当に視聴者を釘付けにして関心をさらに高める求心力があるかどうか。

予告編を見るかぎりではチャン・グンソクの演技がとても輝いていた。身のこなしも躍動感にあふれ、颯爽としていた。その点では、大いに期待が持てると言える。

もともと『テバク』は、共演のベテラン陣が粒揃いだ。冷徹な手腕で国を治めた粛宗(スクチョン)を演じるチェ・ミンス、反乱を起こす李麟佐(イ・インジャ)に扮したチョン・グァンリョル、主人公テギルの母親となる淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏を演じるユン・ジンソ。この3人が計算された抑揚で複雑な人物像を魅力的に演じている。主役が不在の序盤を支えたのもこの3人であり、そういう意味では、ベテラン俳優に支えられて『テバク』はドラマチックなスタートを切れたと言える。(ページ3に続く)

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