上官とサッカーをするときの心得
軍隊では、兵士の体力鍛練とストレス解消にとてもいいということでスポーツが奨励されている。週に一度は軍務の代わりにスポーツ活動を行なう場合も多い。野球、サッカー、バスケットボール、シルム(韓国相撲)など、韓国でも人気のある競技がよく行なわれるが、その中で一番人気あるのがサッカーだ。
その理由は、サッカーが持っている「あまりコストがかからない」という利点が効いている。
ボール1つあれば大勢の兵士たちが一緒になってプレーできるし、練兵場という恰好のグラウンドもある。サッカーでチームワークを養うという面でも非常に効果的なのだ。
ただ、軍隊でサッカーをやるので、試合をしても全員が平等というわけにはいかない。やはり、上官とサッカーをするときに厳しいプレーはできないし、上官に対しては階級上の気遣いをしながらプレーをしなければならない。心からサッカーを楽しむというより、うまく人間関係を見ながらそつなくプレーをする必要がある。
たとえば、自分が得点できるところでも上官に機会を譲ったり、上官が対戦相手のフォワードとして攻めてきたときに、多少の手加減をするのが軍人サッカーである。つまり、実力だけで勝敗が決まるのではなく、上官の多いチームが勝つのだ。
(文=康 熙奉〔カン ヒボン〕)