宮廷料理の成り立ち3「国王に愛された特選料理」

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王族が食べる昼スラは、比較的簡素で軽やかな食事とされている。しかし、庶民の目から見れば、その量は驚異的である。温麺や冷麺、雑煮、マンドゥ(日本では餃子と称される)、肉の蒸し料理、刺し身、チヂミなど、様々な料理が提供されるのだ。

高級な鍋料理

それほど多くの料理が出たにも関わらず、これらはスラサンの中では「軽食」に位置づけられていた。この事実からも、食事の量が多いことが窺い知れる。
夜の食事には、麺類や薬膳料理、シッケ(日本の甘酒に似た飲み物)、ウユジュク(牛乳で作ったお粥)などがよく出された。
特筆すべきは、当時の牛乳は非常に高価であり、一般庶民にとっては簡単に手に入れることのできない贅沢品であったという点である。
なお、国王が食べる料理は、国内各地の特産品を使っただけでなく、その調理方法もまた特異なものであった。特に歴代の国王に愛された特選料理を振り返ってみよう。まず注目したいのが、神仙炉(シンソルロ)である。




これは韓国独自の高級な鍋料理であり、使用される食材は牛肉、松の実、岩茸、胡桃、銀杏など豊かなバリエーションを誇っている。それらを巧みに組み合わせ、かまぼこ状に成形した後、中央に突起を持つ鍋に丁寧に並べ、牛肉の清湯を注ぎ入れる。そして、炭火でじっくりと煮込むのだ。色鮮やかな見た目は食欲を刺激し、牛肉のだしが効いており、上品な味わいが堪能できる。

構成=「ロコレ」編集部

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