今年も残りわずかとなった。1年の総決算となる年末を過ごすときにぜひお勧めしたい映画が『ハッピーニューイヤー』だ。高級ホテルを舞台にして登場人物たちの特別な日を感動的に描いており、12月9日から日本で公開される。
豪華キャストがそれぞれの奇跡を起こしていく
『ハッピーニューイヤー』は、ウットリするほどの豪華キャストが揃い、極上のエンタテインメントを見せてくれる。
物語は年末のホリデームードに満ち溢れている高級ホテル〈エムロス〉で始まる。そこに、さまざまな登場人物が現れてくる。 15年間も男友達への告白をためらっているホテルのマネージャー、イケメンで優秀だけどちょっぴりクセのあるCEO、公務員試験に落ち続けて恋人にもフラれた就活生、新米ハウスキーパーとして働いている夢破れたミュージカル女優、下積みを経てついにスターの座へ登り詰めた人気アーティスト、初恋の相手と40年ぶりに再会したドアマン……など。この人たちが大みそかに向けてそれぞれの奇跡を起こしていく過程を映画は臨場感たっぷりに描いている。
出演はハン・ジミン、イ・ドンウク、カン・ハヌル、ウォン・ジナ、ソ・ガンジュン、キム・ヨングァン、コ・ソンヒ、イ・ジヌク、ユナ(少女時代)……本当に素晴らしい俳優がそろっている。
特に中心的な役割を担うのは、ハン・ジミンが演じる〈エムロス〉のマネージャーを務めるソジンだ。
彼女は占い師に「年末までに愛の告白を受ける」と言われ、15年も片思いをしているスンヒョ(キム・ヨングァン)との未来を期待していた。
しかし、思いがけず彼の結婚の知らせを聞くことになり、いきなり婚約者(コ・ソンヒ)を紹介される。ソジンの落胆がスクリーンを通して伝わってくる。
一方、ハンサムな整形外科医ジンホ(イ・ジヌク)は、毎週土曜日にホテルでお見合いをしているが、いつも断られている。理由がわからないソジンは徐々に彼のことが気になってくる……。
そんな2人をはじめ、合計で14人の登場人物たちの「特別な1日」が映画を華やかに彩ってくれる。どれも心温まるエピソードばかり。そして、ストーリーに魅せられているうちに、観客自身にも幸せな予感がもたらされてくる。そんな不思議な魅力を持った映画が『ハッピーニューイヤー』なのである。年末を楽しく過ごすために最適な時間を提供してくれるだろう。
〔映画情報〕
原題:HAPPY NEW YEAR/2021
監督/クァク・ジェヨン
脚本/ユ・スンヒ
上映時間/138分
配給:ギャガ ⓒ 2021 CJ ENM CORP., HIVE MEDIA CORP. ALL RIGHTS RESERVED gaga.ne.jp/happynewyear
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