チ・チャンウクに対して好印象を持った出来事があった。それは、2013年4月に来日したときのことで、彼は埼玉県の高麗神社を訪れて日韓交流イベントでファンと楽しい時間を過ごした。今回、『韓国ドラマ!愛と知性の10大男優』(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/星海社)を通して、チ・チャンウクの魅力について迫ってみよう。
作品こそが最良の教師
高麗神社での日韓交流イベントには心から感動した様子で、チ・チャンウクはこう感想を述べた。
「高麗郷という場所を知ることができ、とてもうれしいです。また、このイベントに僕がゲストとなり、この地を訪問できたことは光栄に思います。ファンの方たちとも触れ合うことができ、本当にうれしいです」
そのとき、チ・チャンウクは『ペク・ドンス』についてもこう語った。
「朝鮮王朝最強の武人ペク・ドンスは実存した人物なので、僕がこのペク・ドンスという役をどう表現するかが難しかったです。そこで、実際の人物像をそのまま演じるというよりは、キャラクターを新しく作っていくように努力をしました」
作品こそが俳優を育てる最良の教師だが、チ・チャンウクも『ペク・ドンス』でさらなる成長を見せた。
とはいえ、時代劇だけに難しい面も多かった。
「現代劇と時代劇は素材そのものが違います。時代劇は当時の生活などを想像に任せるしかない部分があるので、そういった点が難しかったと言えます」
そう語るチ・チャンウク。彼にはアクションの下地があった。小学校時代からテコンドー、合気道、水泳などを習い、抜群の運動神経を持っていたのだ。
「アクションは初めてでしたが、本当に学ぶことが多かったです。どうしたらうまく表現できるかということを、この作品を通して考えるようになりました」
こういうコメントを聞いていても、『ペク・ドンス』の主演が彼のキャリアに本当に大きかったことがわかる。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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