『スタートアップ』は、IT企業の起業や投資などを舞台に、才能ある若者たちが可能性に挑戦していくドラマだ。どんなストーリーになっているのだろうか。
ペ・スジの演技がいい
ペ・スジが演じるのは、ソ・ダルミというエネルギッシュな20代の女性だ。彼女はシンポジウムに出たとき、十数年前に別れたままの実姉のウォン・インジェに会う。両親が離婚したときインジェは母に引き取られ、ダルミは父と一緒に暮らした。それによって姉妹の生活は一変してしまった。
姉妹の母はお金持ちと結婚し、インジェは母と一緒に渡米したままだった。一方のダルミは祖母と暮らし、正社員になれない身分が続いていた。
そうした格差をインジェに見抜かれたダルミは、自分の立場を大きく見せるために、インジェが開催する交流パーティーに有能な彼氏を連れていくと約束する。あくまでも虚勢を張って言ったことなのだ。
しかし、現実のダルミにはそんな彼氏はいなかった。それで、ダルミは途方に暮れてしまうのだが、かつての自分の過去にはすばらしい相手がいたはずだった。そんな相手を見つけ出せば……とダルミは考えているうちに、少女時代の思い出がよみがえってくるのだった。こういうエピソードから物語が始まっていく。
そして、ダルミはナム・ドサンという天才的なプログラマーやその仲間たちと会社を成長させていくのである。そのドサンに扮しているのがナム・ジュヒョクで、彼は純朴なキャラクターを爽やかに演じている。
そして、ペ・スジの演技がとてもいい。感情の起伏が激しい女性の役なのだが、ハツラツとした生き方をアクティブに表現している。
物語がさらに進んでいくと、ダルミとドサンは契約問題のこじれから別々の道を歩むことになってしまうのだが、再会して新たな目標を見つけていく。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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