4週間の新兵訓練
兵役等級が4級になれば補充役であり、社会服務要員になります。
それでは、どういう場合に4級になるでしょうか。
たとえば、持病がある場合です。喘息や貧血といったことが該当します。
あるいは、身体に故障を抱えている場合です。
イ・ミンホの場合は、かつての交通事故で重傷を負ったことが4級判定の理由になったようです。
一応、4級の判定は「軍務に就けるが、無理をすることはありません。社会服務要員として社会に貢献して兵役を全うしてください」という意味合いがあります。
なにしろ、現在の韓国軍は兵士が過剰であり、今後は10万人近くも減らす計画があります。それゆえに、4級判定は現役の軍務に就く必要がないというわけです。
ただし、社会服務要員になる人も、最初に4週間の新兵訓練を受けます。
これは、戦時になったときにいつでも軍に入れるだけの技術を身につけておこう、というわけです。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化と、韓流および日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』。