第31回 今までは「割り勘」の習慣がなかった
ダチペイとは何?
日本では年齢がバラバラなグループが居酒屋で飲んでいたとしても、支払いになると「割り勘」という方式が普通に行なわれている。
しかし、韓国はそうではない。グループで食事をしたときでも、割り勘はほとんど見られない。
たとえば、友人同士の場合、食事に誘った人が代金を支払うのが基本だ。この背景には水臭いことを言わなくても、誘われた人がいつかお返ししてくれて、収支としては一致するだろうという暗黙の了解があるようだ。
あるいは、一次会はAが払って、二次会はBが払い、その次はCが……というケースも見られる。
そういう韓国から日本に来た人が、居酒屋の会計時に1円単位まで割り勘している日本人を見て驚愕した、というのはよく聞く話だ。
韓国では割り勘のことをよく「ダチペイ」と言う。これは英語の「ダッチ・ペイ(オランダ人の支払い)」が韓国的な発音になったもの。
イメージが良い言い方とは言えない。それほど、韓国では割り勘に抵抗を感じる人が多いということだ。
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