韓国的な礼儀
儒教的に言えば、「礼儀は形で見せる」ことが大切なのです。
年上と酒席をともにするときに年下が横を向いて酒を飲むのも、一番わかりやすい礼儀の形です。
あるいは、年上に何かを手渡すときに、もう一方の手を差し出した腕に添える、というのも、「形で礼儀を見せる」ことの典型です。
韓国に行くと、コンビニでも店員さんがお釣りをくれるときに、差し出した腕にもう一方の手を添えています。
言葉づかいはもちろんのこと、きちんと形で見せるのが韓国的な礼儀です。
年上の前で横を向いて酒を飲むというのも、「長幼の序を守るための大切な形」と考えれば、あの姿も納得できます。
礼儀はあくまでも、相手の気持ちをそこなわない、ということが前提です。年下が横を向いて酒を飲むのも、韓国的には礼儀にかなったことなのです。
文=「ロコレ」編集部