深遠な世界を旅するコン・ユの言葉に酔う

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鬼として生きる寂しさや切なさ

様々なドラマを見ている合間に、忘れられない記憶のように思い出す作品がある。コン・ユが主演した『鬼<トッケビ>』もそんな特別な存在感を持ったドラマだった。
主人公のキム・シンは、900年も生き続けている高麗時代の武将である。彼は主君に裏切られ、愛しい人たちも失い、胸に剣を刺したまま900年も鬼として現生をさまよっている。




これほど不思議な設定は、ドラマの世界では例がないかもしれない。そんな主人公をコン・ユは内面性を隠したまま演じた。そこに神秘の世界があった。
彼は制作陣から熱烈なオファーを受けて出演を決断した。
この「熱烈な」という点に意味がある。制作陣は「主役の鬼はコン・ユしかいない」と見込んだのだ。
その指摘が正しかったことを孤独なコン・ユが証明した。彼は鬼として生きる寂しさや切なさを見事に表現し尽くしていた。(ページ3に続く)

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