『ワン・デイ』に主演したキム・ナムギルの演技に魅せられた

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真実の愛を見つけ出した男

キム・ナムギルのファンミーティングを取材したことがあるが、ステージに立つ彼の姿を見ていて一番感じたのは、「演技のない自然体」ということだった。
ファンと触れ合うときでも、彼の言動に「演技」を感じなかった。もっと率直に言うと、「自分をありのままにさらけ出している」という雰囲気だった。それでも、魅力をまったく失わないのは、持って生まれた天賦の才能があるからだ。
それをさらに実感できたのが、今回の『ワン・デイ』だった。




映画は、ガンスとミソの不思議な体験が続いていく。その中でミソの悲しい出来事が明らかになっていくのだが、それは同時に、ガンス自身が亡き妻との思い出をよみがえらせる「心の旅」でもあった。
失われたものは帰ってこない。しかし、失われていく過程の真実に気づくことはできる……それが『ワン・デイ』の根源的なテーマではないかと思った。
不思議な展開の中で、キム・ナムギルは実に自然な形で「真実の愛を見つけ出した男」を演じていた。
そういう意味でも、『ワン・デイ』という映画はキム・ナムギルのものであり、その演技を堪能した観客のものであった。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

〔作品情報〕
映画『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』
7/29(土)より、シネマート新宿ほか全国順次公開
出演:キム・ナムギル『パンドラ』、チョン・ウヒ『哭声/コクソン』、
パク・ヒボン「プロデューサー」、ユン・ジェムン『ラスト・プリンセス』
監督:イ・ユンギ『男と女』
2017/韓国/カラー/韓国語/113分 英題:One day 原題:어느날
配給 ファインフィルムズ
(C)2017 INVENT STONE ALL RIGHTS RESERVED
公式HP http://www.finefilms.co.jp/oneday/

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