消えた「朴正熙の亡霊」/今の韓国を考える7

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韓国の憲法第1条2項には「大韓民国の主権は国民にあり、すべての権力は国民から来る」と決められています。大統領は国民から一時的にその権力を任されただけの存在です。しかし、朴槿恵(パク・クネ)と崔順実(チェ・スンシル)の事件によって、韓国では国の主体である国民の大事な権利が侵害されたと多くの人が感じました。

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血と涙で権利を勝ち取った

実際、あの事件が起きてから、書店では憲法に関する本の売り上げが大幅に上がりました。また、憲法を勉強しようという人も増えて、憲法勉強会もよく開かれています。自分たちの権利をもっと詳しく知り、それを守ろうとしているのです。
これは今に始まったことではありません。韓国の国民は幾度も権力者と戦って自分たちの権利と尊厳を守りました。
1960年、初代大統領の李承晩(イ・スンマン)が法を犯してまで独裁政権を続けようとしたときも4月革命を起こし、命をかけて戦いました。朴正熙(パク・チョンヒ)の恐怖政治のもとでも民主抗争でその間違いを正そうとしました。そして、1987年6月にはついに全斗煥(チョン・ドゥファン)の軍事独裁政権を打倒したのです。




韓国の人たちは血と涙で自分たちの権利を勝ち取り、尊厳を守ってきました。
それなのに、朴槿恵と崔順実が起こした事件は、他のどんな事件よりも政治的に混乱を引き起こしました。
それによって、何が起きたでしょうか。(ページ2に続く)

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