真実の愛にめざめるステージ
ソン・ジュンギはこう語っていた。
「ユ・シジンを演じるにあたって、軍務の経験が本当に役に立ちました」
実際、同ドラマの中でソン・ジュンギは北朝鮮の兵士と激しい闘いを繰り広げたが、そのアクションは真剣勝負のように迫力満点だった。
そうしたシーンを見ているだけで、ソン・ジュンギが兵役を通して逞しく成長したことがうかがえた。
その彼は、ソン・ヘギョと『太陽の末裔』でラブロマンスを繰り広げた。それも、政情不安定な外国で命の危険にさらされながら、2人が愛情を寄せ合うという展開だった。
そうしたストーリーは、韓国国内の都会的なラブロマンスよりずっとスリリングだったが、そうした「切羽詰まった状況下での愛」という設定が、ソン・ジュンギとソン・ヘギョという2人の俳優の潜在的な愛情を引き出す役割を果たしたことは事実だろう。
大人の愛にはそれにふさわしいステージが必要であり、『太陽の末裔』には、演技だけではなく真実の愛にめざめさせるステージがあったのだ。
いわば、『太陽の末裔』は俳優としても個人としても、ソン・ジュンギとソン・ヘギョの人生を変える作品になった。
文=「ロコレ」編集部