朴槿恵(パク・クネ)前大統領の罷免にともなう大統領選挙が韓国で5月9日に行なわれ、文在寅(ムン・ジェイン)氏が圧倒的な得票を得て当選した。9年ぶりの政権交代となった韓国。果たして、どのように変わっていくのか。
第一の変化は北朝鮮問題
通常なら、大統領選挙に当選しても実際に就任するまで2カ月の準備期間があった。しかし、今回は朴槿恵前大統領の罷免にともなう選挙だったので、すぐに文在寅大統領が誕生する。
任期は5年間。現在の韓国は内外ともに課題が山積しているが、今後の舵取りは文在寅大統領が担っていくことになる。
彼の大統領就任によって韓国が劇的に変わる。その最たるものが北朝鮮との関係だ。
李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵と続いた9年間の保守政権では、北朝鮮と対話をせずに対立が続いた。
それ以前の金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)の革新政権が北朝鮮との融和をはかる太陽政策を掲げていたのとは、あまりに対照的だった。(ページ2に続く)