学歴社会における反発
民間人による国政介入という前代未聞の事件。朴槿恵大統領への尋常ではないバッシングが起こったのは、時期も悪かった。特に、若年層の支持を失った大きな原因は、かねてから疑惑とされていた崔順実の娘チョン・ユラが名門・梨花(イファ)女子大へ不正入学したという事実だ。
韓国では11月17日に、大学入試である「大学修学能力試験」、通称「修能(スヌン)」が実施された。極度の学歴社会である韓国において、学生たちの一生を左右する重大な日でもあった。しかし、受験生やその両親の中に浮かんだのは、「権力者の子供によって、入学枠が減ってしまう」という危惧だろう。
この衝撃はあまりにも大きく、ある有名塾講師は「この国では勉強する必要がない」とまで吐き捨てた。
また、この騒動に前後してチョン・ユラが2014年に、自身のSNSに「能力がなければ自分の親を憎め。お金も実力だ。不満なら違うことをやればいい」という書き込みを残していたことも、さらなる怒りを増幅させていた。
「独裁者の娘は恐ろしい」
「我が国は平等ではない」
「苦労した父母たちの虚脱感を感じると哀しい」
怒りと悲しみの声がネットに満ちている。(ページ4に続く)