元凶は極端な側近政治
序列第1位の大統領に朴槿恵が上り詰めたのは、朴正熙(パク・チョンヒ)の娘だからである。
朴正熙は陸軍少将だった1961年にクーデターで政権を取り、1963年から大統領になった。彼は、軍事政権の独裁者として民主化を弾圧して多くの若者を死刑に処した。そういう負の遺産があるが、経済成長をなし遂げたという面が評価されて、今は歴史に残る大統領になっている。
その朴正熙の娘というのは、韓国で一番のブランド力だったのである。
朴槿恵は指導者としての政治的な実力は未知数であったにもかかわらず、その知名度を生かして大統領に当選した。しかし、国会と意思の疎通をはからず、青瓦台(チョンワデ/大統領官邸)にこもって側近政治に明け暮れた。
なぜ、そんな政治手法を取ったのか。
彼女の性格が影響している。(ページ4に続く)