私(康熙奉〔カン・ヒボン〕)は、韓流スターと兵役に関する講演会を各地で行なっていますが、そのときに様々な質問を受けます。やはり、ファンが一番気になっていることを尋ねられるのです。そうした質問に答える形で、今回の記事をまとめてみました。2回にわたって掲載しますが、今回はその前編です。
質問1「そもそも軍楽隊って何ですか。これも軍隊ですか?」
銃を持って勇ましく進撃するだけが軍隊ではありません。勇壮な行進曲で兵士の士気を鼓舞するのが軍楽隊の本来の目的であり、さらに、軍隊の中で公式的な行事があるときに演奏をして盛り上げるという役目もあります。そういう意味でも軍隊には軍楽隊が欠かせないのです。
実際に、陸軍・海軍・空軍の各軍において、軍楽隊は相当な数があります。陸軍を例にとりますと、陸軍本部・陸軍士官学校・首都防衛司令部にある軍楽隊が最高レベルです。隊員は50人以上で構成されますが、多くは音楽大学で専門的に楽器を習得してきた人たちです。
次のレベルが、軍司令部・陸軍訓練所などに所属する軍楽隊です。35人前後で構成されていますが、隊員は音楽大学の入学実技試験を受けようとするくらいの技量を持っています。
実力的に三番目に位置するのが各師団に所属している軍楽隊です。はっきり言えば、力量はそれほど高くありません。新兵訓練中に「楽器を少しかじっていた」ことを買われて、軍楽隊に選ばれるというケースが多くあります。あるいは、作曲家・ピアニスト・声楽家・歌手が音楽の実績を評価されて軍楽隊に誘われる場合があります。
なにしろ、軍楽隊は木管楽器・金管楽器・打楽器で構成されますので、「いくらピアノを上手に弾けても」「歌がどんなにうまくても」基本的に居場所がないわけです。そこで、作曲家・ピアニスト・声楽家・歌手の場合は、木管楽器・金管楽器・打楽器のいずれかを習得するという条件で各師団の軍楽隊に入ってきます。
ユンホの場合は、打楽器奏者として第26師団の軍楽隊に入ってきました。彼のことですから、必死になって太鼓やドラムの練習に励んだと思います。(ページ2に続く)