第20話が終わった段階
韓国ドラマの多くが「スター中心主義の制作スタイル」になっている。特に、韓国以外でも人気がある韓流スターが主演するときはその傾向が顕著だ。
『テバク』もその一つだ。チャン・グンソクは朝鮮王朝時代の男子であれば必須の髭を生やさず、言葉遣いも現代口語になっている。
つまり、彼だけ特別扱いなのである。
これがチャン・グンソクにとって良かったのか、そうでなかったのか。
私(康熙奉〔カン・ヒボン〕)は、特別扱いはチャン・グンソクのためにならないと思っている。
生まれ変わろうとする者は、自らの力で殻を打ち破らなければならない。誰かに殻を破ってもらったのでは、真に生まれ変わることはできない。
チャン・グンソクは制作発表会で「今までのものを捨てて、新しいものを身につける」と言った。これは、『美男<イケメン>ですね』の成功を捨てて、新しい自分に生まれ変わるという明確な意思表示であった。
『テバク』がその契機になる作品と思われたが、視聴率で苦戦し、チャン・グンソクも新しい姿を見せられたとは言えない。
テギルを選んだことは正しかったが、思ったほどの成果は得られないかもしれない……第20話を終えた段階では、率直にこう思えてくる。
ただし、まだ最終話まで4話残っている。『テバク』の今後の展開に期待したい。
文=康 熙奉(カン ヒボン)