第15回 初来日でブームを起こす
『冬のソナタ』でトップ俳優としての地位を不動にしたペ・ヨンジュン。念願だった映画界に進出し、初めての主演映画『スキャンダル』に主演した。風流な退廃貴族という、難しい役にあえて挑むところがペ・ヨンジュンの真骨頂だった。慣れない時代劇で苦労も多かったが、彼は持っている力をすべて注ぎ込んで、与えられた役を見事にこなした。
謙虚にすべてを得る俳優
映画『スキャンダル』は興行的に好成績となり、ペ・ヨンジュンの演技も高く評価された。
デビュー10年目に満を持して映画界に進出したペ・ヨンジュンは、主演第1作目を成功させて長年の夢を最高の形で叶えた。
イ・ジェヨン監督も心からペ・ヨンジュンを称賛した。
「ペ・ヨンジュン氏と一緒に仕事をしてみて、驚かされた面がかなりありましたね。10年間もスターの座にいるというのに、初めての映画に対してとても謙虚に取り組んでいたんです。スタッフに対しても、『新人俳優のペ・ヨンジュンです』と言っていました。自分が雰囲気を盛り上げようという義務感を持っていたのだと思います。彼はまさに『自分がへりくだることですべてを得る俳優』でしょう」
監督からここまで評価されたペ・ヨンジュン。けれど、有頂天になるような人間ではなかった。
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