ペ・ヨンジュン 過去への旅路〔第15回〕

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アジアのトップ俳優

2004年4月、初めて来日したペ・ヨンジュンは、羽田空港で5000人以上のファンから熱狂的な歓迎を受けた。本人も心底驚いただろうが、謙虚でファンを大事にする姿勢は日本でさらなる信頼と愛情を受けた。

「いつも誠実に生き、最善を尽くしたい」

慎み深くそう語るペ・ヨンジュンは、今までの俳優の概念を越えるスターだった。彼の最高の魅力は、まさにその真摯な生き方であり、心の豊かさからほとばしる人間性であった。

こうして、アジアのトップ俳優に躍り出たペ・ヨンジュンは、俳優として自分のイメージが固定化されるのを避けるために、大きな冒険に挑んだ。2004年夏、厳しい体力トレーニングと徹底した食事管理を続けて、一流のアスリートにも負けない逞しい肉体を作り上げた。すべては写真集で新しいイメージをファンに見てもらうための試みだったが、何にでも果敢に挑戦する彼の姿勢にファンは喝采を惜しまなかった。




そんな日々の中で、ペ・ヨンジュンは『スキャンダル』に続く映画主演第2作目を慎重に選んでいた。

韓国の「イルガン・スポーツ」は、2004年9月15日付けの紙面で次のように報道している。

「ペ・ヨンジュンが『冬のソナタ』を演出したユン・ソクホ監督の映画出演依頼を断った事実が明らかになった。これで、ペ・ヨンジュンが、ホ・ジノ監督が準備している映画に出演することが事実上決まった。ペ・ヨンジュンはその間、『ホ・ジノ監督の次回作と、ある監督が準備している恋愛映画の中から1つを選びます」と言っていたが……。これと関連してユン・ソクホ監督は2004年9月13日、『何日か前に、ヨンジュン氏の側から、申し訳ないという話を受けていた』と語っている」

実際は、ペ・ヨンジュンも相当に悩んだことだろう。

(次回に続く)

文=康 熙奉(カン ヒボン)

ペ・ヨンジュン 過去への旅路〔第16回〕

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