高麗王朝初代王の息子を演じる
イ・ジュンギは2010年5月から2012年2月まで兵役に就いていた。その時期、彼にはどんな心境の変化があったのか。
除隊後には、出演作の傾向も変わってきた。明らかに、時代劇への出演が多くなったのだ。『アラン使道伝』、『朝鮮ガンマン』、『夜を歩く士(ソンビ)』。ラインナップを見ると確かにそうだ。
イ・ジュンギが時代劇の魅力を語る。
「自分には時代劇のほうが合っていると思います。個人的にも、時代劇が好きです。表現の違いも大きいですね。現代劇は生活の中の細やかな演技を表現する面白さがあり、時代劇では形が決められていない表現を想像して演じていく楽しみがあります」
実際、イ・ジュンギには時代劇がよく似合う。
最新作は『歩歩驚心:麗』。936年に朝鮮半島を統一した高麗王朝の初期が舞台となる時代劇で、イ・ジュンギは初代王の王建(ワン・ゴン)の息子に扮している。やがては、名君のほまれが高い4代王・光宗(クァンジョン)になる人物なのだが、物語では複雑な境遇を抱えた王子が偉大な王になっていく過程がファンタジーとロマンスを交えて描かれていく。
この『歩歩驚心:麗』は、韓国ドラマではまだ少ない完全事前制作方式の作品で、韓国での放送も今年の下半期になる予定だ。
『夜を歩く士(ソンビ)』で120年も生きたヴァンパイアを演じたイ・ジュンギが、『歩歩驚心:麗』ではどんな演技を披露してくれるのか。
彼は「時代劇では形が決められていない表現を想像して演じていく」と語っているが、その言葉のとおり、最新作ではきっと「今まで誰も見たことがないイ・ジュンギ」を見せてくれることだろう。
(文=「ロコレ」編集部)