「ファンタジーロマンスに対する期待感がありました。何よりもイ・ジュンギが新たなロマンスをお見せする機会だったのに、事件重視になってしまったのです」
復帰作でもこのように冷静に自己分析をするイ・ジュンギ。そんな彼も、2年ぶりのドラマ復帰には大きな恐怖を抱いていたという。
「序盤に現場で不自然に振る舞っていたら、撮影は難航していたと思います。勘が鈍っていないだろうか、カメラが恐ろしくないだろうか……という思いがありました。それでも現場が楽しかったおかげで、“感じ”をつかむことができました。スタッフや同僚のサポートも大きいものでした」
多くの人に支えられていることを実感したイ・ジュンギ。軍務に励んだ2年間が自分を大きく変えたと語る。
「本当に大切な経験をしました。2年間、やりたいことができない時間を過ごし、多くのことを考えました。何よりも与えられた機会に、さらにありがたみを感じるようになりました」
周囲への感謝の気持ちを忘れないイ・ジュンギ。最新作は『夜を歩く士(ソンビ)』である。このドラマで彼は、王の守護鬼として120年間も生きていくヴァンパイアに扮している。
「実際にヴァンパイアは存在しませんが、リアルさが大事です。視聴者のみなさんがリアリティを感じられるように演技しました」
確かに、イ・ジュンギの演技には「こんなヴァンパイアがいるかもしれない」と思わせる現実味があった。彼の意図は成功したといえるだろう。
今後は本格的な悪役に挑戦したいという。それは演技の多様性を広げたいと真剣に考えているからなのだ。
「既存のイメージから脱皮したいという思いがあります。それに、人間イ・ジュンギの中には“ワル”の要素もあるんですよ」
そう語るイ・ジュンギ。今後は“恐ろしい悪役”として視聴者の前に登場するかもしれない。それは、俳優イ・ジュンギの成長を示す役柄になるのだろう。
(文=ロコレ編集部)
〔紹介〕常にファンのそばにいるイ・ジュンギが愛される理由